Power Promotion 新型コロナウイルス対策

島津製作所は、新型コロナウイルスの治療薬候補である6つの既存薬に対応する安定同位体試薬を発売しました。
島津グループ会社であるAlsachim SAS(フランス)が開発と製造を担当しています。

安定同位体試薬とは「化学的性質は同じながら質量数の異なる原子」である安定同位体で標識化された試薬です。
質量分析計を用いて定量分析を行う際の内部標準物質として頻繁に使われており、製薬企業や研究機関による医薬品開発でも、治療効果や副作用と血中の薬物濃度の関係を調べる際に、LC-MSによる定量分析で安定同位体試薬が用いられます。
厚生労働省が5月7日に新型コロナウイルス感染症の治療薬としてエボラ出血熱の治療薬(一般名：レムデシビル)を特例承認しました。アルザシム社は3月にレムデシビルやインフルエンザ治療薬(一般名：ファビピラビル)などの薬剤濃度測定に用いる安定同位体試薬を開発し、主に欧州で販売を始めています。
島津製作所とアルザシム社は、今後も製薬企業や医薬品開発業務受託機関(CRO)、研究・医療機関などでの新型コロナウイルス治療薬開発を支援していきます。